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食材を水やブイヨンで煮出した液体料理の総称。温かくして飲んだり、料理のベースに使われる。
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清流に棲む鰍(カジカ)という淡水魚を丸ごと使った味噌汁または汁物。骨まで食べられるほどやわらかく煮られ、独特の旨みが特徴の郷土料理。
地元の川魚料理が楽しめる郷土の一品。淡水魚特有の旨みがあり、冬に体が温まる。
小麦粉・塩・水で作る太い日本の麺。温かいかけ、冷たいざる、つゆに煮込むなど多様な食べ方があり、讃岐・稲庭・博多など地域ごとに太さや食感が異なる。もちっとしたコシが特徴。
軽く食べたい時から満腹主食まで幅広い。天ぷら入りは重くなる。
福島県会津地方の伝統的な郷土料理。干し貝柱のだしで野菜・里芋・きのこ・しらたきを薄味に煮た汁物で、冠婚葬祭などの晴れの席に欠かせない。
会津の伝統の味を体験するなら必食。あっさりした上品なスープが好みなら迷わず注文。
「肉うどんのうどん抜き」を発祥とする大阪の汁物。難波「千とせ」で1980年代に誕生し、吉本芸人に愛されて有名になった。昆布・かつおの合わせだしに薄切り牛肉を入れた澄んだスープで、卵かけご飯との組み合わせが定番。
うどんを食べたくないが肉と出汁を楽しみたいときに最適。二日酔いや食欲がないときにも好まれる大阪の定番。小腹が空いたときに卵かけご飯と合わせる食べ方も有名。
大阪の商人の町・船場で生まれた塩鮭のアラと大根を使ったすまし汁。「始末の料理」精神の代表格で、鮭の頭や骨から取った旨みの深い澄んだ汁物。
大阪の料理屋や和食店で提供される上品な汁物。派手さはないが滋味深い味。日本料理のエッセンスを体験したい人向け。
小麦粉の生地を四角く切り両端をつまんで耳や農具の箕の形に成形し、ゴボウ・里芋・かぼちゃ・大根などの野菜と味噌仕立ての汁で煮込む山梨県富士川町十谷地区の郷土料理。正月や祝い事に縁起物として食される。
ほうとうと同じ山梨の粉食文化に属する素朴な郷土料理。正月や祝い事の際に地元で食べられる縁起物なので、山梨の郷土料理を一通り試したいなら候補に。観光客向けに提供する店は限られる。
日本海でとれるゲンゲ科の深海魚。ゼラチン質に包まれた白身とコラーゲン豊富な出汁が特徴で、富山では「幻魚」として珍重される。
見た目はグロテスクだが味は上品な白身魚。クセがなく食べやすいので珍しい魚介に挑戦したい人におすすめ。すまし汁が定番の食べ方。
スケソウダラを一匹丸ごとぶつ切りにし、身・頭・肝・白子・真子を味噌仕立てで豪快に煮込む富山県朝日町発祥の郷土汁物。
魚の頭や内臓が丸ごと入るため、骨や内臓が苦手でなければ濃厚な出汁を存分に楽しめる。朝日町名物なので冬に訪れる機会があれば注文価値あり。
東部は魚介具だくさん、西部は昆布とねぎのシンプル仕立てと、地域で対照的な富山県の正月雑煮。
正月料理のため通年では出会いにくい。東西で全く異なる味わいなので食べ比べると富山の食文化がよくわかる。
ゼラチン質豊かな深海魚ゲンゲを使った、かつて漁村だけで食べられていた富山の味噌汁。
幻の魚とも呼ばれる珍しい食材。漁村由来の郷土食に興味があれば試したい一杯。
上新粉の団子とずいきを入れた味噌汁で、出産三日目の母親の回復を願って作られる富山の伝統料理。
出産祝いの行事食のため一般には出会いにくい。富山の暮らしの知恵が詰まった料理として興味深い。
甘く煮た小豆汁に丸餅を入れた、ぜんざいに近い鳥取県の正月雑煮。
正月料理のため通年では出会いにくい。ぜんざい好きなら親しみやすい甘い雑煮。
ズワイガニのメス「親ガニ」と大根を煮込んだ、鳥取の冬の定番味噌汁。
11〜12月の短い漁期にしか味わえない冬の味覚。カニ好きなら見逃せない一杯。
川ガニ(モクズガニ)をすりつぶして加熱し固めた、鳥取の川の恵みを味わう郷土汁物。
川ガニを丸ごとすりつぶす珍しい調理法。カニ味噌のような濃厚さを味わえる貴重な一品。
鶴岡市湯田川温泉周辺で採れる「湯田川孟宗」を、酒粕と味噌でコクよく仕立てた庄内地域の初夏を告げる汁物。
4月下旬から6月初旬にかけて庄内地域の家庭や飲食店で味わえる。湯田川温泉では「孟宗まつり」も開催される。
琵琶湖固有種セタシジミを昆布だしと味噌で仕立てた、身がふっくらとコクのある滋賀県の郷土汁物。
旬は3〜4月。琵琶湖周辺の飲食店や道の駅のイベントで新鮮なセタシジミを使ったものを味わうのがおすすめ。
里芋や白石温麺、豆腐などをしいたけ出汁で煮て葛でとろみをつけた、宮城県で彼岸やお盆の精進料理として食べられる汁物。
春秋の彼岸やお盆の時期に宮城県南部の家庭や道の駅で提供される。精進料理のため肉・魚を使わないものが本来の形。
江戸時代に船橋であさりを蒸した際の蒸かし汁に味噌を加えたのが起源とされる、千葉県ベイエリアの郷土汁物。
潮干狩りシーズンの春(2〜4月)と秋(9〜10月)に船橋・富津周辺で味わうのがおすすめ。
初夏に採れる千島笹の若竹(姫たけのこ)と鯖缶を合わせた味噌汁。新潟県上越地域・妙高市周辺の郷土料理。
5月下旬〜7月上旬の姫たけのこ収穫期に、新潟県上越地域・妙高市の家庭や直売食堂で味わえる。
塩漬けにしたクジラの脂身と夏野菜を味噌で煮込んだ新潟県の郷土汁物。北前船交易の歴史を伝える、こってりとしたスタミナ食。
夏場のスタミナ食として地元の食堂や専門店で提供されることが多いので、新潟市内のクジラ料理専門店を探すとよい。
塩蔵した鯨の脂身と夏野菜を煮込んだ、山形県内陸部の暑さをしのぐスタミナ汁。
夏休みの子供会など地域行事で振る舞われてきた郷土料理。現在提供する店は限られる。
宇佐市の駅館川で獲れるツガニ(モクズガニ)を殻ごとすり潰して仕立てる、秋の味覚を凝縮した醤油仕立ての汁物。
ツガニ漁の秋の時期、宇佐市周辺の郷土料理店や家庭で味わえる。蟹の濃い風味が好きな人向け。
初夏に脂がのるドジョウと豊富な野菜を合わせた、安来市に伝わる具だくさんの汁物。
現在は家庭より郷土料理を扱う飲食店で見かけることが多い。安来節ゆかりの安来市周辺で味わえる。
椀からはみ出すほど大きな焼きハゼの出汁が香る、江戸時代末期から続く仙台の豪華な雑煮。
正月三が日、仙台市周辺の家庭や郷土料理店で提供。豪華な具だくさん雑煮を味わいたい人向け。
戻した大豆をすり潰した「呉」を具だくさんの味噌汁に加えた滋養汁。宮城県では秋冬の家庭料理として、福井県では報恩講のふるまい料理として、埼玉県では「たのくろ豆」を使う稲作地域の郷土料理として伝わる。
大豆収穫期の秋から冬にかけて宮城県内の家庭料理店や直売所の食堂で提供。体を温めたい時期に。
かぶと丸餅を煮干し出汁の澄まし汁に仕立てた、山口県萩地方の正月雑煮。
正月三が日、山口県萩地方の家庭で作られる。餅を茹でるため汁にとろみが出るのが特徴。
鶏ガラスープなどで煮込んだ具材をパイ生地で覆いオーブンで焼く、出島経由でオランダから伝わった長崎の卓袱料理の一皿。
長崎市内の卓袱料理店で通年提供。パイとスープの組み合わせという珍しい一皿を試したい人向け。
大根や人参などの野菜を油で炒めてから煮込む汁物。発祥とされる神奈川県鎌倉のほか岩手県など各地で郷土料理として食され、具材は地域ごとに異なる。
建長寺の節分行事などで振る舞われるほか、鎌倉市内の飲食店や家庭で通年味わえる。
小麦粉の生地を手でちぎって鍋に落とし入れる、本庄市・秩父地域に伝わる素早く作れるすいとん料理。
秩父地域の学校給食にも登場する親しみやすい料理。埼玉県内の郷土料理店や直売所の食堂で通年味わえる。
出産後の女性に食べさせるため作られてきた、白味噌仕立てで優しい味わいの山口県田布施町の団子汁。
田布施町周辺の郷土料理店や家庭で作られる。母乳の出を願う優しい味わいの行事食を体験したい人向け。
淡白なとうがんを鶏肉やしいたけの出汁でとろみをつけて煮た、愛知県の夏の定番汁物。
7〜10月の収穫期、愛知県内の家庭料理店で提供。暑気払いとして冷やして食べるのもおすすめ。
へちまを麦味噌の汁で煮てそうめんにかける、江戸時代の文献にも記録が残る鹿児島県の伝統的な夏の汁物。
7〜9月の旬の時期、鹿児島県内の家庭で提供。お盆の精進料理としても欠かせない一品。
ウニとアワビをだしでさっと煮た、盛り付けが朝露に霞む野いちごに見えることから名付けられた青森県の贅沢な吸い物。
7月ごろの旬の時期、青森県八戸市周辺の料亭や結婚式などの祝いの席で提供。特別な日に味わいたい高級吸い物。
すったごまと味噌が泥のように、切れ目入りのなすが亀の甲羅のように見えることから名付けられた滋賀県の夏の味噌汁。
夏場、滋賀県湖東地域の家庭で作られる郷土の味噌汁。現在はなすが通年手に入るため季節を問わず楽しめる。
焼いた魚と味噌をすり合わせて炙り、だし汁でといて冷やし麦飯にかける、宮崎県平野部の暑い夏の郷土料理。
夏場、宮崎県内の家庭や郷土料理店で提供。お盆の宴席の締めとしても親しまれてきた。
早川町茂倉地域で130年受け継がれる伝統野菜「茂倉瓜」を冷たいだし汁でご飯にかける、山あいの夏の郷土料理。
7月上旬から8月上旬の旬の時期、山梨県早川町周辺の直売所や家庭で味わえる。希少な地域野菜を体験したい人向け。
希少な根曲がり竹とサバの水煮缶を合わせた、長野県北信地域に伝わるコクのある味噌汁。
5月から6月の根曲がり竹の時期が本番だが、塩漬けや缶詰を使えば通年、長野県北信地域の家庭で味わえる。
ひょうたんに似た長い夕顔を煮干し出汁と味噌で仕立てた、富士北麓地域の夏の風物詩となる味噌汁。
8月から9月の暑い時期、山梨県富士北麓地域の家庭で日常的に作られる。冬瓜と食べ比べてみたい人向け。
肉や魚の出汁を使わず7種類の夏野菜で仕立てる、三重県の禅宗の家庭に伝わるお盆のもてなし味噌汁。
お盆の期間、三重県中南勢・東紀州地域の家庭で作られる。地域や日程によって具材構成が変わる面白さも味わいたい人向け。
どじょうを煮込んだ夏の滋養汁。香川県中讃地域ではごぼう・うどんとともに大釜で煮込む土用の共同料理、栃木県では丸ごと煮込み卵とじにする内陸の夏バテ予防料理として伝わる。
6月から7月の土用の時期、香川県中讃・東讃地域の集落行事や家庭で作られる。夏バテ予防の郷土の知恵を体験したい人向け。
すったごまと味噌にきゅうりを合わせた冷たい味噌汁を、盆地特有の蒸し暑さをしのぐため飲む三重県伊賀地域の知恵。
夏場、三重県伊賀地域の家庭で作られてきた。ご飯にかけても、そのまま汁物としても楽しめる。
生のカツオと梅干し、味噌を叩き合わせ氷水でのばした、御前崎の漁師が船上で作ったのが始まりとされる冷たい味噌汁。
初鰹の獲れる夏場、静岡県御前崎市周辺の家庭や漁師町で提供。ご飯にも素麺にもかけて楽しめる漁師めしを試したい人向け。
上杉鷹山公の産業振興策に由来する伝統野菜「遠山かぶ」を打ち豆と味噌汁仕立てにした、米沢市の冬の粕汁。
10月末から11月初旬の収穫期を経て寒い冬に、山形県米沢市周辺の家庭で提供。希少な伝統野菜を守る生産者の物語も味わいたい人向け。
四万十川などに棲むモクズガニを生きたまま石臼で挽いた出汁で仕立てる、高知県の秋の濃厚な郷土汁。
8月1日から11月30日のツガニ漁解禁期間、高知県四万十川・仁淀川流域の郷土料理店で提供。産卵期のメスが特に美味とされる。
「山太郎ガニ」と呼ばれるモクズガニを丸ごとすりつぶし味噌で包み込む、宮崎県北郷町の秋を告げる汁物。
9〜10月の旬の時期、宮崎県日南市北郷・酒谷地域の家庭で提供。がん汁やつがに汁と同じモクズガニ文化を食べ比べたい人向け。
蒸した大豆を木づちで花型に潰した「打ち豆」を使う、雪深い湖北地域の報恩講に振る舞われる冬の味噌汁。
報恩講の時期や冬の日常食として、滋賀県湖北地域の家庭で提供。打ち豆づくりの手間も体験したい人向け。
北上川流域のブランド里芋を鶏肉や根菜と煮込む、河原に集まって食べる岩手県の秋の風物詩「芋の子会」の汁物。
秋口から晩秋の里芋収穫期、岩手県北上川流域の河原で「芋の子会」として楽しめる。ブランド里芋の食べ比べも試したい人向け。
本州1位の水揚げを誇る岩手県のさんまをすり身団子にした、三陸沿岸部で愛される素朴な家庭汁物。
さんまの漁獲期、岩手県三陸沿岸部の家庭で定番料理として作られる。すり身が鮮魚店で市販され手軽に作れる一品。
全国でも珍しいどぶろく醸造が許された宇賀神社の秋祭り「どぶろく祭り」に供される、香川県のシバエビの味噌汁。
秋の「どぶろく祭り」の時期、香川県三豊市豊中町宇賀神社周辺で味わえる。300年続くどぶろく文化とともに体験したい人向け。
汁物から始まり温め直すうちに煮物へと変化していく、海のない伊賀地域で受け継がれる冬の代表的な家庭料理。
冬の家庭料理として、三重県伊賀地域で日常的に作られる。祝い事や法事にも登場する定番料理を体験したい人向け。
金華山沖の秋の味覚サンマをすり身団子にし、大根のひき菜を松葉に見立てる宮城県石巻地域の郷土汁。
10〜11月の金華山沖の最盛期、宮城県内の家庭や気仙沼・女川の秋のイベントで提供。「松葉汁」の呼び名の由来も楽しみたい人向け。
享保年間から続く里芋栽培の歴史を持つ、秋田県南地方で「いものこまつり」も開かれる秋の代表的な鍋料理。
秋の収穫期、秋田県横手市の「いものこまつり」など県南地方のイベントや家庭で提供。県北のきりたんぽ鍋と対比して味わいたい人向け。
出荷できない「あがり」の伊勢エビを豪快に使う、徳島県美波町の家庭料理として珍しく親しまれる贅沢な味噌汁。
9月の漁解禁から翌年5月まで、徳島県美波町の伊勢エビ祭りや家庭で味わえる。高級食材を気軽に楽しめる珍しい機会。
合掌造りで知られる世界遺産・白川村で豆腐づくりの過程から生まれた、報恩講のハレの日に飲まれる大豆の汁物。
晩秋から春、岐阜県白川村の寄り合いや報恩講の際に振る舞われる。世界遺産の合掌造り集落の食文化を体験したい人向け。
専用容器から箸1本でついで回る作法が名の由来の、唐辛子の辛みと砂糖の甘みが同居する郡上市の珍しい吸い物。
10月の報恩講の時期、岐阜県郡上市明宝寒水地区でのみ味わえる珍しい郷土料理。専用容器でつぎ回る独特の作法を体験したい人向け。
手間暇かけたアク抜きが必要な穀物たかきびを丸めて汁に入れる、岡山県山間部で囲炉裏を囲んで食べた冬の団子汁。
気温が下がる晩秋から冬、岡山県総社市・井原市・高梁市・新見市の家庭で作られる。豊作と無病息災を願う年1度の行事食を体験したい人向け。
くさやの原料でもあるムロアジを発酵させた「しょっから」を使う、伊豆諸島の島の知恵が詰まった濃厚な汁物。
晩秋から冬、東京都式根島・新島・御蔵島の家庭で作られる。伊豆大島の「えんばい汁」との呼び名の違いも興味深い一品。
飼育頭数全国1位を誇るブランド豚「かごしま黒豚」を使う、鹿児島県の体を温める定番味噌汁。
通年で鹿児島県内の家庭や飲食店で提供、特に冬場に人気。琉球から伝わった黒豚の歴史も感じたい人向け。
頭から尻尾まで内臓もすべて使う漁師発祥の料理、寒の時期に獲れる寒ダラを丸ごと味わう山形県庄内の冬の味噌汁。
1月中旬から2月、山形県庄内地域の「寒鱈まつり」や旅館・料理店で提供。漁師料理としての豪快な調理法を体験したい人向け。
すりつぶした納豆でとろみをつけ体を温める、山形県の七草や大黒様のお歳夜に食べられる冬の郷土汁。
正月から七草の時期、山形県内の家庭で無病息災を祈って作られる。地域による食べる時期の違いも興味深い一品。
薩摩藩主島津家に献上されていた焼きエビを椀からはみ出すほど盛る、鹿児島県薩摩地域の豪華な正月雑煮。
正月三が日、鹿児島県薩摩半島の家庭で作られる。エビは長寿、里芋は子孫繁栄を願う縁起物としての意味も味わいたい人向け。
丸餅・頭芋・金時人参など縁起物を揃える、平安時代発祥とされる白味噌文化の本場・京都府の正月雑煮。
正月三が日、京都府内の家庭で作られる。丸餅は円満、頭芋は立身出世を願う縁起物の意味も知りたい人向け。
「名を上げる」の語呂合わせに由来するとも伝わる、角餅と餅菜だけのすまし汁仕立ての愛知県のシンプルな雑煮。
正月三が日、愛知県内の家庭で作られる。三河地域の味噌仕立てなど地域による違いも味わいたい人向け。
鎌倉の建長寺発祥の「建長汁」がなまったとされる、大分県国東市で根菜をふんだんに使う冬の汁物。
根菜が豊富な冬、大分県国東市の家庭で大鍋いっぱいに作られる。「けんちん汁」と呼ぶ地域もある呼び名の違いも興味深い一品。
ニシンを追い込んでくれる縁起の良い動物として崇められた鯨を使う、道南地域の正月に欠かせない郷土汁。
正月、北海道道南地域の家庭で作られる。ニシン漁の豊漁祈願という縁起物としての背景も体験したい人向け。
松前藩主が漁師の家で食べたのが由来とされる、200年以上の歴史を持つ塩漬け魚だけで味付けする北海道の汁物。
寒い冬、北海道内の家庭で定番料理として作られる。石狩鍋(味噌仕立て・生サケ)との違いも味わい比べたい人向け。
マダラの白子を「真だち」、スケソウダラを「すけだち」と呼び分ける、北海道の冬の定番シンプル味噌汁。
1〜2月が旬、北海道内の家庭で手軽に作られる冬の定番料理。マダラの「真だち」とスケソウダラの「すけだち」を食べ比べたい人向け。
生地をつかんで引っ張りちぎることが名の由来、旧南部藩の畑作地帯に伝わる具だくさんの汁物。
通年、青森県南部地方の家庭で主食にもおかずにもなる定番料理。沿岸部のカニ出汁版と山間部の鶏肉版を食べ比べたい人向け。
刻んだ具材を米に見立てて食べる、津軽藩祖の時代から続く小正月に嫁が作り置く精進料理。
小正月(1月16日)の時期、青森県津軽地方の家庭で作り置きされる。家庭ごとに異なる「おふくろの味」を食べ比べたい人向け。
捕鯨基地があった八戸市に伝わる、大物にあやかる願いを込めた正月の縁起料理。
正月、青森県下北半島・八戸市の家庭で祝い料理として作られる。北海道の鯨汁との地域差も味わいたい人向け。
献上品の歴史を持つ十六島のりを使う、地域ごとに出汁が異なる島根県の醤油仕立てのすまし雑煮。
正月三が日、島根県内の家庭で作られる。東部と西部で出汁や具材が異なる地域差を体験したい人向け。
津軽の方言で「捨てるもの」を意味するアラを丸ごと使う、「鱈正月」という言葉もある青森県の正月の浜料理。
正月、青森県津軽地方の家庭や浜で寒ダラを使って作られる。「鱈正月」という言葉が残るほどの冬の定番を体験したい人向け。
有明海にしか生息しない珍魚ワラスボを炒めてから煮込んだ、佐賀県有明地域の夏の味噌汁。
漁期は5〜10月、佐賀県有明海沿岸の家庭や旅館・飲食店で提供。エイリアンのような見た目で知られる珍魚を味わいたい人向け。
マダラは、日本海の荒波の中で産卵期を迎える魚であり、庄内地域の冬の味覚として親しまれている。「鱈」は魚偏に雪と書くことからもわかるように、雪が降る季節に旬を迎える魚。
庄内地域の冬の定番料理として根づいている。 郷土の味を試したい人向け。
北海道では、タラの白子のことを「たち」と呼び、マダラの白子を「真だち」、スケソウダラの白子を「すけだち」と呼び区別する。その白子を丸ごと入れた味噌汁が「たちの味噌汁」。
タラが旬の冬に家庭料理として食べられることが多い。 郷土の味を試したい人向け。
石川県では、秋の伝統行事の一つに「報恩講(ほうおんこう)」がある。これは、浄土真宗の宗祖・親鸞聖人の忌日にあたる11月28日におこなわれる伝統行事である。
報恩講のお斎に欠かせない料理の一つである。 郷土の味を試したい人向け。
はばとは房州産の海藻を干した「はばのり」のこと。(「はばのり」は秋に遊走子が岩などに着床し、晩秋に発芽、冬から春にかけて生育し、長さ15~25cm、幅1.5~5cmくらいの緑色を帯びた黄褐色から赤褐色のへら型の海藻になり、冬から春にかけて採集。
年の初め、お正月。 郷土の味を試したい人向け。
九十九里地域は、海の幸、里の幸の宝庫であり、特に古くから知られる好漁場である。九十九里地域を代表する海の幸であるイワシは、江戸時代から漁獲量が多く、「海の米」とも例えられる。
「いわしのだんご汁」は通年食すことが可能であるが、イワシのすり身を味噌で味付けただんご、大根などの具沢山の汁は体が温まるため、寒い冬によく食べられている。 郷土の味を試したい人向け。
水沼神社のほとりにある湖水が池のれんこんは、第七代高鍋藩主秋月種成が、貧しい財政立て直しのために、当時良質の品種であった大和産のれんこんを取り寄せ、地元民にれんこんの植栽を推奨したのが始まりといわれている。今でも、独特の歯ごたえと、糸をひくねばりと美味しさで、地元住民から「水神さんの糸引きれんこん」と親しまれている。
れんこんは、空気が少ない泥中にあるため、空洞は取り込んだ空気を行き渡らせて呼吸を助ける役割がある。 郷土の味を試したい人向け。
「酢のしゅい」は、おろした大根とイワシを酢と醤油で煮た温かい酢の汁物で、「しゅい」は「汁」のことである。旬の野菜と疲れをとる「酢」を使った郷土料理で「すんしゅい」「酢の汁」とも呼ばれ、餅つきの時などにお餅とともに食べられてきた。
身体が温まるので主に冬に食べられ、日常的に家庭で食べられていた。 郷土の味を試したい人向け。
長野県東部に位置する佐久市は、二毛作の難しい佐久平で、水田を利用したコイの養殖がおこなわれている。「佐久鯉」の養殖は、天明年間に桜井の呉服屋・臼田丹右衛門が大阪から持ち帰り、1825年(文政8年)岩村田藩主内藤豊後守が大阪からの帰国に際し、「淀鯉」を野沢の豪商・並木七左衛門に与え、養殖を定着させたといわれている。
コイは、山国の冠婚葬祭にかかせない魚となっている。 郷土の味を試したい人向け。
日本では、新年に歳神様を迎える準備として、大晦日に歳取りのごちそうをつくる風習がある。年越しそばもそのひとつで、「細く長く伸びるそばにあやかって、家運や寿命が長く続くように」と縁起を担いだものである。
以前は、正月だけの特別な料理で、大晦日に大鍋でたくさんつくって家族や親戚と食卓を囲み、年越しのごちそうとして食べられていた。 郷土の味を試したい人向け。
奈良では、豆腐、祝だいこん、金時人参、里芋、丸餅などが入った白味噌仕立ての雑煮で、雑煮の餅を取り出して、砂糖入りのきな粉につけて食べる地域が多い。それぞれの具材にはいわれがあり、豆腐は白壁の蔵の象徴で、蔵が建つようにとの願いが込められている。
昔は、一年間、笑ってまめに過ごせるようにと、藁(わら)と豆殻を燃やして雑煮を炊いたといわれている。 郷土の味を試したい人向け。
白味噌仕立ての汁に甘いあん入りの丸餅、家族円満の願いを込めて輪切にした大根、金時人参などを入れた雑煮。江戸時代、温暖で雨の少ない気候である香川県では、殖産振興の一つとしてさとうきび栽培が奨励された。
正月に、おせち料理と共に各家庭で食べられる。 郷土の味を試したい人向け。
「打ち込み汁」は、農村の冬の寒い日の日常食として、手早くつくる汁物の1つ。いりこだしに季節の野菜をふんだんに入れ、塩を加えず小麦粉と水だけで簡単にこねて打っためんをそのまま入れて煮込んでつくる。
農村の寒い冬の日の夕飯として、旬の野菜を豊富に使い用いつくられて、家族にも喜ばれる献立であった。 郷土の味を試したい人向け。
こんにゃくを里芋や人参、しいたけなどの具材とともに出汁で煮た郷土料理。名前の由来は、あっさりとした味があまりに美味しいので八杯おかわりした人がいたから、また、こんにゃくを「八杯切り」にするから、調味料の出汁、醤油、酒を合計で八杯加えるからなどと諸説ある。
かつて主要作物としてこんにゃくが生産されていた塩江町上西地域では、寒い日に「こんにゃくのはちはい」がよくつくられた。 郷土の味を試したい人向け。
古くは石材業が盛んだった今治市大島に伝わる郷土料理。同島の北部に位置する宮窪地区で採れる「大島石」は建築材や墓石に使われており、日本でも指折りの高級石材として知られている。
冬の寒い時期に保温効果のある鍋料理として屋外の石切り場で食べられていた。 郷土の味を試したい人向け。
「博多雑煮」に欠かせない材料のかつお菜は、博多に古くから伝わる野菜で高菜の仲間である。茎の部分がカツオ節の風味があることから、この名になったそうだ。
お正月の元旦に、お膳に数の子、歯固め、黒豆をつけ、お屠蘇(とそ)がまわったところでこの雑煮を出していた。 郷土の味を試したい人向け。
ドンコは、エゾイソアイナメ、チゴダラの別名で、秋から冬にかけて旬を迎える魚である。宮城県内では主に石巻港と気仙沼港で水揚げされ、漁獲量は年々減っている。
秋から冬にかけて旬を迎えるので、この時期は宮城県内のスーパーマーケットでも販売される。 郷土の味を試したい人向け。
「どんこ」とは三陸沿岸でよく獲れるエゾイソアイナメ、チゴダラのこと。どんこは冬になると身が締まり、肝にも脂が乗る。
陰暦10月20日の恵比寿講の際に、尾頭付きのどんこ汁を神前に供えた。 郷土の味を試したい人向け。
「くるみ雑煮」は「くるみ餅」とも言われ、三陸沿岸の宮古地方で元日の朝に食べられる代表的な料理である。正月だけでなく、結婚式のお祝いや不祝儀の膳、特別なおもてなしの際の最高のごちそうとしてふるまわれる。
正月をはじめ、結婚式のお祝いや不祝儀、特別なおもてなしの際のごちそうとしてふるまわれた。 郷土の味を試したい人向け。
群馬ではもともと、秋のえびす講・正月えびす講(春えびす講)や節分などの行事にけんちん汁を食べる習慣がある。このけんちん汁に似た郷土料理で、高崎市で伝承されているのが「ざく煮」である。
正月にはお節料理の一品として食べられるほか、節分や祝いの席で供される行事食となっている。 郷土の味を試したい人向け。
徳島県の雑煮は個性豊か。たとえば祖谷で食べられている「うちがえ雑煮」は、いりこだしのしょうゆ味で、餅の代わりに石のように硬い石豆腐(岩豆腐)を加える。
ほかの地域同様、正月に食べる。 郷土の味を試したい人向け。
沖縄県では、「イナ」はイノシシ、「ムドゥチ」はもどきの意味を持ち、郷土料理の「イナムドゥチ」は「イノシシもどき」という意味。「イナムルチ(いなむるち)」とも呼ばれる。
寒い時季に主に食べられており、旧正月のお祝い、卒業式、入学式、成人式など「おめでたい日に食べる料理」として振る舞われる。 郷土の味を試したい人向け。
牛汁は、牛肉と人参などと煮込んだ汁で滋養食として古くから使われている。特に、冬場には風邪の予防に効くとされている。
チデークニが欠かせない料理で、チデークニが出回る季節、11月ごろからの冬に食される。 郷土の味を試したい人向け。
白味噌汁に丸餅、綺麗に形を切り整えた大根、人参、里芋などを加えた料理。雑煮の歴史は大変古く、室町時代にはすでに食されていたといわれる。
正月に食される行事食。 郷土の味を試したい人向け。
「鱈汁」は鱈とネギを味噌ベースの汁で煮た鍋料理。秋田県では「鱈」といえば、「ハタハタ」と同様冬を代表する魚で、2月前後に産卵のため浅瀬に上がってくるため冬が旬となる。
鱈漁がもっとも盛んで、白子が成熟してくる1~3月に食べられている。 郷土の味を試したい人向け。
「きゃのっこ汁」は細かく刻んだ野菜や山菜、金時豆などを出汁と味噌で味つけた汁料理。秋田県や青森県などの東北地域において、年末年始のさまざまな行事を終え、ようやくほっとする1月15日からの小正月に、無病息災を願い食されてきた行事食。
小正月(旧正月) 郷土の味を試したい人向け。
「のっぺ汁」は、佐賀県の家庭で伝わる汁物で、「のっぺい汁」や「ぬっぺい汁」と呼ばれることもある。“のっぺ“や“のっぺい“とは、片栗粉で汁にとろりとした濃度をつけていることを意味し、そのとろみとサトイモやゴボウなどの根菜がたくさん入っているのが特徴。
冬の寒い時に体を温める汁物として日常的に食べられているほか、冠婚葬祭でも食される。 郷土の味を試したい人向け。
佐賀県に伝わる郷土料理「平だご」「だご汁」は、ともにだごを使ったもの。“だご“とは、“だんご“がなまった言葉で、「平だご」は平たい小麦の生地をゆで、黒糖をかけていただくおやつだ。
麦作りが盛んな佐賀県では、白米や茶粥などの主食がない時の代用品として食べられてきた。 郷土の味を試したい人向け。
言わずと知れた焼き物の地・佐賀県有田町。17世紀初頭に磁気の原料となる陶石が有田の泉山で発見され、産業としての磁器の製造が始まった。
有田焼の窯元で窯焚きが行われる際に食されていた。 郷土の味を試したい人向け。
お正月に欠かせない料理である雑煮は、その地域によっていろいろな形が存在する。岡山県の海に近い南部エリアでは、ブリを入れるのが定番。
お正月におせちと共に家庭で食べられている。 郷土の味を試したい人向け。
美酒鍋は鶏肉、砂ずり、豚肉、野菜を、塩、こしょう、日本酒のシンプルな味付けで食す鍋料理で、あっさりとしていて素材本来の味を楽しめるのが特徴。東広島市西条の杜氏が、酒造りの合間の空腹を満たすために考案したまかない料理が発祥と言われる。
酒造りの合間のまかない料理として、酒造りの冬の期間に食べられていた。 郷土の味を試したい人向け。
島原を代表する郷土料理のひとつ。江戸時代初期の1637年に起こった島原の乱で、総大将の天草四郎が三万七千人のキリスト教信徒たちと籠城した際に、兵糧の餅と山の幸・海の幸を合わせて煮て食し、長期戦の体力と気力を養ったのがこの料理としてのはじまりといわれている。
地元の一般家庭では、正月や祭礼の日などのめでたいときに食されている。 郷土の味を試したい人向け。
1600年代の初期から長崎に伝わる郷土料理。かつて長崎にいたポルトガル人の宣教師や貿易に携わっていた人たちは、寒い時季に牛肉や豚肉を使ったシチューを食べていた。
地元では、シチュー同様、秋や冬といった寒い季節に体が温まる料理としてよく食べられている。 郷土の味を試したい人向け。
お雑煮とは焼いた餅に火を通した鶏肉や青菜などを添え、すまし汁をかけた正月料理。室町時代、京都では丸餅に味噌仕立ての雑煮を公家はおもてなし料理として、上級武家は慶事料理として、正月以外にも食していた料理である。
正月料理に欠かせない主役料理。 郷土の味を試したい人向け。
鯉の産地・福島県郡山市の郷土料理。猪苗代湖水系で育った鯉の輪切りをきくらげ・豆腐と煮込み、味噌で仕立てた滋味深い汁物。出産後の栄養食としても親しまれる。
福島県郡山市周辺の郷土料理店や家庭料理として提供。臭みのない上質な養殖鯉を使うため、川魚特有の匂いが苦手な人でも試しやすい。
小麦粉を水で練った生地を手でちぎったりスプーンで落としたりして、野菜とともに汁で煮込んだ日本の家庭料理。戦中戦後の代用食としても知られ、地方によってひっつみ・はっと・だご汁などとも呼ばれる。
家庭的で食べやすく、うどんや豚汁が好きなら間違いない。飲食店では郷土料理店や冬季限定メニューで出会うことが多い。群馬県では県内全域で作られ、太田市では米粉を使い、藤岡市では「とっちゃなげ汁」と呼ぶなど地域ごとに材料や呼び名が異なる。戦争体験者の中には当時を思い出すので食べないという人もいる。
里芋やにんじんなどの根菜を小さく切って水煮にし、後から味付けした、とろみのある汁物・煮物。全国各地に分布し、地方によってのっぺ・ぬっぺい汁などと呼ばれる。
地域や家庭ごとに具や汁気が違う素朴な郷土料理。けんちん汁や豚汁が好きなら食べやすい。油で炒めないため、けんちん汁よりあっさりしている。
黒酢と白胡椒で酸みと辛みをつけた中国のとろみスープ。豆腐・卵・きのこ・たけのこが入り、スープ単体で提供される麺なしバージョン。
前菜スープとして最適。酸っぱいものと辛いものが好きな人向け。体が温まる。
フカヒレを使った中国の高級宴席スープ。澄んだまたはとろみのある鶏ベースのスープに、フカヒレの糸状の食感を合わせる。現代ではサメ資源保護の観点から代替品や提供中止を選ぶ店も増えている。
高級宴席料理の定番。自然保護の観点からフカヒレを使用しない代替品を選ぶ選択肢もある。
薄い小麦粉の皮に豚ひき肉と煮こごりのスープを包んで蒸した点心。蒸すとゼラチンが溶けてスープになり、ひと口でスープが溢れ出す独特の食べ方で世界的人気を誇る上海名物。
上海料理の代名詞。散蓮華に乗せて穴をあけてスープを出してから食べると火傷しにくい。冷めると魅力が失われるので熱いうちに。
発酵白菜(酸菜・パオツァイ)と白身魚を使った四川発祥のスープ料理。酸味と辛みが絶妙に絡み合い、魚の旨みが溶け込んだ複雑な味わいが特徴。
酸味と辛みの両方が得意なら必食。麻辣系より酸味が前面に出るので、辛さだけでなく酸っぱさも楽しみたい人向け。
絹のように薄くしわの寄る皮で小さな餡を包む広東系ワンタン。皮のなめらかさとスープのあっさりした旨みを楽しむ点心・麺料理の具。
軽い点心や締めのスープに向く。ワンタン麺として出る場合もあるため、単品か麺入りか確認。
酢の酸味と唐辛子・白胡椒の辛味を合わせた中国料理の代表的な味型。酸辣湯(サンラータン)が代名詞で、さっぱりした酸味がこってりした旨みとバランスをとる。
こってりより酸味で食べ進めたい時に。辛さが弱めでも酸味は強いことがある。
鮮やかな橙色をした食用・薬膳系のきのこ。コルディセプス・ミリタリス(Cordyceps militaris)の子実体で、中国料理では虫草花とも呼ばれ、スープ・蒸し物・炒め物などに使われる。天然の冬虫夏草(Ophiocordyceps sinensis)とは別種で、培養栽培が可能。
薬膳スープや滋味系中華で見かける。強い味ではなく、体にやさしい印象の具材として選ぶとよい。
貴州・四川の発酵唐辛子やトマトを使い、酸っぱく辛いスープを作る中華調味ソース。貴州の酸湯料理(酸湯魚など)に使われる白酸湯と、唐辛子ベースの紅酸湯の2種がある。
酸味のある辛い鍋や魚料理が好きなら向く。酸辣湯より発酵感が強いことが多い。
複数種類のヘビの肉をきのこ・生姜・漢方食材と長時間煮込んだ広東の伝統薬膳スープ。あっさりとした透明系スープで身は淡白な鶏肉風の食感をもち、秋冬の体温め料理として特に人気がある。
広東の薬膳スープとして試したい人向け。見た目よりも食べやすく、スープ自体はあっさり系。
アナツバメ類の唾液でできた食用燕窩を戻し、澄んだ上湯や氷糖で二重蒸しにする高級中華料理。官燕は形と品質のよい白燕を指すことが多く、宴席や滋補料理として扱われる。
価格差が大きい。甘味か塩味か、乾燥燕窩の量を確認。珍味目的なら少量で十分。
福建・福州の高級壺煮込み。鮑、干貝、海参、魚肚、鶏、豚、ハム、筍、茸などを紹興酒と上湯で長時間煨る。濃い香りで僧も壁を跳ぶという名の名菜。
高価で予約制の場合あり。ふかひれ使用の有無、代替素材、量を確認。
福州名物の小さなワンタン状料理。豚肉を叩いて澱粉と合わせた薄い燕皮で肉餡を包み、スープで食べる。燕の形に似ることから名が付く。
ワンタンに近く初心者向き。小腹用か前菜スープとして頼む。
雲南省蒙自発祥とされる米線料理。熱々の鶏・豚骨スープ、米線、薄切り肉、野菜、卵などを別々に出し、客が順に入れて余熱で火を通す。
最初に生肉や卵を熱いスープへ入れる。火傷注意。具材の投入順は店の指示通り。
香港発の米線チェーン譚仔で知られる、雲南米線を香港式に辛さ・スープ・具材を選んで食べる麺料理。麻辣、酸辣、清湯などのスープと豊富なトッピングが特徴。
辛さ段階に注意。初回は低めの辛さで、トッピングを絞ると食べやすい。
福州菜の名菜。長楽・漳港の海蚌を薄切りにし、熱い鶏湯を注いで火を通す、鮮味重視の澄んだスープ料理。
鮮度と火入れが命。高級店向き。貝アレルギー注意。
福州菜の雑具スープ。肉皮、魚唇、イカ、肉片、野菜、きのこなどを澄んだ湯でまとめる、宴席や家庭の具だくさん湯菜。
内容は店で差が大きい。内臓や魚皮が苦手なら具材確認。
魚すり身の外皮で豚肉餡を包む福州名物の魚丸。スープに入れると弾力ある魚皮と肉汁のある餡が楽しめる。
熱い肉汁に注意。麺やスープで頼むと食べやすい。
成熟した番鴨を生姜、薬膳素材、筍干、酒などと長く煮る福建系の滋味深い鴨スープ。肉の旨味と澄んだスープを味わう。
骨付きが多い。薬膳風味の有無を確認。
米漿を熱い鍋肌に回しかけ、固まった薄い米皮をスープに落として煮る福州小吃。魚介、肉、野菜の湯と合わせる。
朝食向き。具材は店で差があるため海鮮・肉の内容確認。
莆田の興化米粉を豚骨や牛骨、海鮮のスープでさっと煮る福州小吃。豚血、大腸、牛肚、腰子、海鮮などを選んでのせる。
具材指定が重要。内臓が苦手なら魚介や肉だけ選ぶ。
薄切りまたは細切り肉に下味と澱粉をまとわせ、熱い湯やスープでさっと火を通す福建系の肉羹/肉片スープ。つるっとした肉の食感を楽しむ小吃。
小腹向き。肉羹に近いが地域名や店で形が違う。
福建省三明市沙県に由来する小吃群。扁肉、拌麺、炖罐、蒸餃などの「老四様」を中心に、中国各地へ広がった低価格小吃ブランドでもある。
看板名なので具体メニューを選ぶ。初回は扁肉+拌麺の組み合わせが定番。
ピーナッツを柔らかく煮た甘いスープ。厦門・福建や台湾で朝食、甘味、小吃として親しまれる。
デザートや朝食向き。甘さ控えめが好きなら確認。
福建・闽南系の粥料理名。米粥に魚介、肉、内臓、香味野菜などを合わせる屋台・食堂系の軽食。
朝食・夜食向き。具材は店ごとに確認。
紅菇と豚スペアリブを煮込む福建・客家系の滋味あるスープ料理。紅菇の香りと色が汁に移る。
スープ料理として人数で分ける。紅菇は希少で価格差あり。
永定周辺の客家牛肉丸。叩いた牛肉を丸めて弾力を出し、スープや麺の具にする。
麺追加も合う。弾力系の肉団子が好きなら定番。
中国各地で親しまれる小型の淡水魚。骨は多いが出汁が濃く、スープや煮込みに広く使われる。
出汁の旨みを楽しみたいならスープ仕立てがおすすめ。小骨が多いため、骨を気にする場合は身をほぐして食べる必要がある。
カムルチー(烏魚)を酸味のあるスープで煮込んだ一品。トマトや漬物由来の酸味でさっぱりと仕上がる。
こってりした料理が続いたときの箸休め的な一品としてもおすすめ。酸味が好きなら満足度が高い。
南京名物の、アヒルの血を固めた鴨血・内臓・春雨をアヒルのスープで煮た汁物。
南京の朝食や軽食の定番。血や内臓に抵抗がなければ、味は意外にあっさりして食べやすい。
アナツバメが唾液で作る巣を水で戻し、氷砂糖や鶏スープで煮た高級食材の料理。中国料理の最高級食材のひとつとされる。
高級中華料理店で提供される。値段に見合う味の強さはなく、食感と希少性を楽しむもの。
地中海原産のシソ科ハーブ。古代エジプトではミイラ作りに、古代ギリシャでは勇気の象徴として神殿に捧げられた。ローマ帝国の遠征とともに欧州各地に広まる。主成分のチモールには抗菌・防腐作用があり、乾燥させても風味が残る点が料理上の強み。ブーケガルニとエルブ・ド・プロヴァンスの必須素材。
料理の背景にある香りとして気づくことが多いハーブ。積極的に選ぶというより素材として楽しむ。
フランス語で「底・基礎」を意味するfondに由来するフランス料理の基本出汁。牛・仔牛・鶏の骨や野菜をオーブンで焦がしてから煮出す茶色の「フォン・ブルン(フォン・ド・ヴォー)」と、焦がさずに煮出す白い「フォン・ブラン(フォン・ド・ヴォライユ)」に大別される。長時間(6〜12時間)煮出すことでコラーゲンがゼラチンに変わり、ソースをかけたときに食材に絡む粘性が生まれる。エスコフィエはフォンをフランス料理の核心と定義し、全てのソースとスープの土台となる。
メニューに素材として出てくる言葉。フォンを丁寧に作っている店は料理の品質が高い。
マルセイユ発祥の魚介の贅沢なスープ料理。複数の魚・エビ・貝などを使い、サフランとプロヴァンスハーブで仕上げる豪華な一品。
マルセイユ料理の最高峰。贅沢な気分を味わいたいときや特別な日に。
牛肉とたくさんの野菜をじっくり煮込んだフランスの家庭料理。「火にかけた鍋」を意味するシンプルな一品で、スープと具材を別々に楽しむ。
寒い季節に最適。スープとメインが一度に楽しめる。マスタードと一緒に食べると風味が増す。
甲殻類(エビ・ロブスター・ホタテなど)を丸ごと炒め、ブランデーやコニャックでフランベして香りをつけ、白ワイン・トマト・ブイヨンで煮出した後に殻ごと裏ごしして生クリームで仕上げるフランスの濃厚クリームスープ。殻のキチン質やゼラチン質が溶け出すことで独特の濃度とコクが生まれる。フランス語で「ビスク」は滑らかなクリームスープを指し、甲殻類の旨みを余すところなく引き出した料理。コースでは魚料理の前または前菜として提供されることが多い高級感のある一品。
甲殻類・クリームが好きなら最高の選択。重めのスープなのでコース前半に。エビアレルギーの方は注意。
液体を加熱して水分を蒸発させ、旨み・香り・とろみを凝縮するフランス料理の基本技法(レデュクシオン)。沸騰させると不純物が全体に拡散するため、プロはシンメリング(とろ火)でアクをすくい取りながら煮詰める。コンソメ・グラヴィー・ガストリックに用いる。
濃いソースが好きなら相性良い。塩味や酸味も強くなりやすい。
白ワイン、香味野菜、ハーブで作るクール・ブイヨン風の煮汁で魚介を静かに加熱し、その煮汁をそのままソースとして使うフランス料理の仕立て。「ア・ラ・ナージュ(泳がせて)」という意から名がついた。
濃厚なクリームソースより軽い魚介料理を選びたいときに向く。煮汁ごとスープ皿で出てくることもある。
「コンソメ(consommé)」はフランス語で「完成した・完全な」を意味する。ブイヨンに挽き肉・野菜・卵白を加えて加熱すると、卵白が凝固して「ラフト(筏)」を形成し、脂分・不純物・タンパク質を吸着してスープが完全に透明な琥珀色になる。この浄化技法を「クラリフィケーション(clarification)」と呼ぶ。丁寧に作ったコンソメは牛肉の旨みが凝縮されており、フランス料理のコースで格式高いスープとして提供される。家庭向けに固形スープの素もコンソメと呼ばれるようになった。
重い前菜を避けたい時向き。出汁の味を静かに楽しむスープ。
南仏プロヴァンスの伝統的な魚介スープ。地魚や岩礁魚のアラを香味野菜とともにじっくり煮出し、裏ごしして作る濃厚な橙色のスープ。ルイユ(にんにくマヨネーズ風ソース)やクルトン、チーズを添えて供する。
魚介だしの濃いスープが好きなら良い。魚の香りが苦手なら強く感じる。
液体が沸騰直前でわずかに表面が揺れる程度の弱火状態を指すフランス料理の用語。フォン、コンソメ、ポシェなどで液体を濁らせず、素材に優しく均一に火を通すための静かな加熱状態。
メニューより調理説明に出る用語。丁寧に火入れしたスープやポシェ料理の合図。
北米原産のキク科の根菜で、日本では菊芋とも呼ばれる。名前の「ジェルサレム」はヘブライ語ではなくイタリア語のgirasole(ひまわり)の訛りに由来。アーティチョークに似たナッツ系の甘みがあり、スープ・ピュレ・ロースト・生食など多用途。
根菜やポタージュが好きなら合う。独特の土っぽさが苦手なら注意。
飴色になるまでじっくり炒めた玉ねぎの甘みを活かしたビーフブイヨンスープ。表面にグリュイエールチーズとバゲットのクルトンをのせてオーブンで焼き上げる、フランスの古典的なスープ料理。
寒い日の前菜として理想的。玉ねぎ嫌いな人には実は甘くて食べやすい。
地中海沿岸原産のネギ属野菜で、古代エジプト時代から栽培される。日本の長ネギに似るが葉は扁平で厚みがあり、独特の匂いや辛みが少なく加熱すると甘くとろける食感になる。
長ネギよりクセが少なく食べやすい。ヴィシソワーズなど冷製スープで真価を発揮する。
濁った出汁やジュースを卵白(ラフト)やゼラチン濾過で不純物を吸着させ、透明な液体に仕上げるフランス料理の基本技法。コンソメ作りの核心工程であり、アスピックやジュレの透明感もこの技法に支えられている。
料理名としては出てこず、コンソメ・アスピック・澄んだフォンの説明に登場する技法用語。透明感ある一皿を頼めば体験できる。
クスノキ科ゲッケイジュ(Laurus nobilis)の乾燥葉を使う香辛料。シネオールを主成分とする上品な香りで素材の臭みを和らげ、煮込み料理やブーケガルニに欠かせない西洋料理の定番ハーブ。
煮込み料理の奥行きある香りを楽しみたいときに。葉そのものは食べずに取り除かれるのが一般的。
タイを代表する酸辛スープで「トム(煮る)+ヤム(混ぜる)+クン(海老)」の意味。レモングラス・ガランガル(タイ生姜)・こぶみかんの葉・唐辛子・ナンプラー・ライムで作る芳香豊かなスープに海老を主役に据える。ヤシ油やコナッツミルクを加えた白濁クリーミー版(トムカー)と区別されることもある。国際的知名度が非常に高く、タイの食堂なら必ずある国民食の一つ。レモングラスとガランガルの香りを油で炒めて引き出すことで、単なる酸っぱいスープを超えた複雑な風味が生まれる。
スープに入ったレモングラスやガランガルは硬く食べにくいため、香りを楽しんで避けるのが一般的。辛さは店によって大きく異なる。
ガランガル(カー)・レモングラス・コブミカンの葉を効かせたスープにヤシの実ミルクを合わせたクリーミーな鶏スープ。トムヤムクンのマイルド版として人気。
トムヤムクンが辛すぎると感じた人に最適。辛さを抑えたクリーミーなタイスープで食べやすい。ただしガランガルの独特な香りが好みを分けることがある。
炊いた米をさらっとしたスープで温め、豚ひき肉、魚、海老などを入れるタイの米スープ。朝食や軽い食事に食べられる。
胃にやさしいもの、辛くない朝食を探すときに便利。ジョークよりさらっとした米スープが欲しい人向け。
米麺を豚・鶏・牛・魚介などのスープに入れる、汁ありタイプのクイッティアオ。麺の太さと具を選び、卓上調味料で味を調える。
タイの麺屋で最も基本形。初めてならセンレックまたはセンミー、辛さは後がけで少しずつ。
紅腐乳などでピンク色にしたスープに米麺、魚団子、練り物、空心菜などを入れるタイ式ヨンタオフー麺。見た目は派手だが味は甘酸っぱいうま味系。
普通のクイッティアオに飽きたら試す価値あり。魚介練り物と甘酸っぱいスープが好きな人向け。
米粉のシートが筒状に巻いた麺を、豚スープ、内臓、豚肉、血豆腐、ゆで卵などと食べるタイ中華系の麺スープ。
内臓系が好きなら刺さる屋台麺。普通の米麺より食感が面白い。苦手なら具材確認必須。
春雨、豆腐、野菜、豚ひき肉団子などを澄んだスープで煮る、辛くないタイの家庭的なクリアスープ。
辛いタイ料理の逃げ場に最適。子どもや辛さが苦手な人にも向く。
タマリンドの酸味と唐辛子の辛みを効かせ、魚や海老と野菜を煮るタイの酸っぱいカレー風スープ。ココナッツミルクは使わない。
甘いココナッツカレーではなく、酸っぱ辛いスープカレーが欲しいときに向く。辛さ強めのことが多い。
タイの魚すり身で作った珍しい麺を使うクイッティアオ。小麦や米ではなく魚のすり身から作られた麺が特徴で、独特の弾力と魚の風味を持つ。
タイ麺の中でも特にユニーク。魚の風味と独特の食感が得意な人向け。バンコクでも提供店が少なく珍しい一品。
トム・セープは、豚肉、牛肉、鶏肉などを煮て、ライム、唐辛子、炒り米粉、ハーブで仕上げるイサーンの辛酸っぱいスープ。トムヤムより肉系で力強い味。
辛さが苦手なら辛さ控えめで注文。内臓入りの店もあるので、苦手なら肉の部位を確認すると安全。
ジョークは、米を細かく崩れるまで煮たタイの濃い粥。朝食としてよく食べられ、豚ひき肉団子、卵、しょうが、ねぎ、揚げにんにく、パートンコーなどを添える。
朝食や胃にやさしい料理が欲しい時に向く。生卵・半熟卵が苦手なら卵なし、またはよく火を通すよう頼む。
コブミカン(Citrus hystrix)の葉を使うハーブ。砂時計のような二段構えの独特な葉形が特徴で、柑橘系のさわやかで強い香りを持ち、タイ料理をはじめ東南アジア料理に欠かせない。
タイ料理のスープやカレーに爽快な柑橘香を求めるなら重要な香り。葉は基本的に食べずに取り除く。
1960年代にソウルの東大門エリアで生まれた韓国の鶏鍋。「鶏一羽」を意味し、丸鶏を澄んだスープで煮込んだ後、残りのスープでカルグクス(手打ち麺)を即席で茹でて食べる二段階の食文化が特徴。コチュジャンだれで食べる。
2〜3人でシェアが基本。鍋形式で楽しめる。辛さは控えめでさっぱりしているため幅広い人に向く。
ソウルの郷土料理。名称は先農壇(ソンノンダン)での農耕祭祀に由来する説が有力で、1920年代には1杯10〜15銭の庶民食として普及した。牛骨・脛・腱などを10時間以上煮込んで白濁させ、塩・ネギ・コショウで各自が好みの濃さに調える。韓国最古の現役レストランもこの料理を提供する。
あっさりだが深みある旨みで幅広い人に向く。塩で自分好みに調整できる。消化に良く体に優しい一品。
牛骨・牛すじ・すね肉・テール・内臓などを弱火で長時間煮出す韓国の牛スープ。白濁または淡い乳白色の滋味深い broth に肉やご飯を合わせ、塩・こしょう・ねぎで味を整えて食べる。
辛くない韓国料理を食べたい時、朝食や締めの一杯に向く。ソルロンタンより肉の旨みを前に感じたい人、牛スープ系を試したい人におすすめ。
若鶏の腹にもち米・にんにく・高麗人参・ナツメなどを詰めて煮る韓国の薬膳的な鶏スープ。暑い時期に体力を補う料理として親しまれ、丸鶏一羽が一人前で出ることも多い。
辛くない韓国料理、体が温まるスープ、鶏料理を探す時に向く。高麗人参の香りが苦手でなければ、韓国料理初心者にも食べやすい。
鶏などの肉を調味せず、またはごく薄味で水からじっくり煮る韓国の素朴な煮込み料理。一般には丸鶏をにんにくやねぎと煮るタッペクスクを指し、塩・こしょうを各自で足して食べる。
辛くない韓国料理、体が温まる鶏スープ、薬膳香が控えめな滋養系料理を食べたい時に向く。参鶏湯の高麗人参が苦手な人にも選びやすい。
牛の骨付きカルビ(갈비)を大根・ねぎ・にんにくとともに長時間煮込み、白く澄んだスープを引き出した韓国の伝統的な牛骨スープ料理。骨髄とゼラチン質が溶け出した滋養強壮スープとして「体に優しい料理」の代名詞的存在。韓国ではコムタン(곰탕)やソルロンタン(설렁탕)と並ぶ清澄スープの一つで、結婚式・還暦・法事など冠婚葬祭の席にも登場する格式ある料理。カルビ肉はスープに戻して提供され、塩・こしょうで味を調えてご飯と一緒に食べる。
辛くない韓国料理、牛肉の澄んだスープ、骨付き肉をしっかり食べたい時に向く。焼肉より軽く、ソルロンタンより肉の存在感が欲しい人向け。
ハム、ソーセージ、スパム、キムチ、インスタント麺、コチュジャン、チーズなどを煮込む韓国の辛い鍋・チゲ。朝鮮戦争後、米軍基地周辺の加工肉を韓国式の鍋に取り入れた料理として広まった。
数人で鍋を囲みたい時、辛くて濃い韓国料理を食べたい時に向く。加工肉とインスタント麺の味が前面に出るため、上品なスープよりジャンクな旨みを求める人向け。
犬肉を長ネギ・エゴマの葉・タンポポなどの野菜とともに煮込み、テンジャンやコチュジャン、エゴマ粉で味付けした朝鮮半島のスープ。滋養強壮食とされてきたが、韓国では2024年に犬肉の食用飼育・販売を禁止する法律が成立し、急速に姿を消しつつある。
韓国でも若い世代を中心に食べない人が大半で、動物愛護の観点から強い批判がある料理。2024年1月に食用目的の犬の飼育・処理・流通を禁止する特別法が成立し、3年の猶予期間を経て提供店は消える見込み。旅行者が探して食べるものではなく、同じ滋養スープを求めるならサムゲタンやユッケジャンが現実的な選択肢。
牛肉を裂いてワラビ・もやし・ねぎなどと唐辛子で辛く煮込んだ韓国のスープ。補身湯の代わりに牛肉で作ったのが始まりとされる。
焼肉店や韓国料理店の定番スープ。辛いものが好きなら満足度が高い。
地中海原産の独特の清涼感ある香りとシャキシャキ食感が特徴の野菜。フランス料理のミルポワやルイジアナ料理の「聖なる三位一体」の構成要素。加熱すると甘みが増す。
セロリが好きなら風味のアクセントとして楽しめる。苦手な人は注意。
洋食で最もポピュラーなきのこ(学名:Agaricus bisporus)。ホワイトマッシュルーム・クリミニ・ポルトベロは同じ種の成長段階の違い。加熱するとうまみが増し、バター炒めで芳醇な香りが出る。
きのこが好きなら安心して選べる。ポルチーニより食べやすい。
アブラナ科カラシナ類の高菜の品種群で福岡県の特産野菜。煮物や汁物に使うと鰹だし不要なほどの旨みが出ることからこの名がついた。博多の雑煮に欠かせない縁起物。
高菜の辛みが苦手でも旨みだけを楽しめる。博多雑煮を試すなら欠かせない一品。
角切りの羊肉と野菜を炒めてから煮てスープにし、小麦麺を加えるモンゴルの麺入りスープ。家庭や食堂の日常食。
胃に優しめの温かい一品が欲しいときに。焼きうどん系のツォイワンより軽く食べられる。
アステカ文明の時代から続く、大粒のニシュタマルトウモロコシ(ホミニー)と肉を煮込むメキシコの伝統スープ。赤・緑・白のタイプがあり、祭りや祝いの場にも供される。
一皿で満腹になる料理。辛さが心配ならチリを別添えにして、ライムと野菜から足すと食べやすい。
牛の胃(トリッパ)をチリベースのスープでじっくり煮込むメキシコ料理。ホミニーを加えることもあり、週末や二日酔い明けの定番料理として全国で親しまれる。
内臓料理が好きなら試す価値あり。初めてならライムと玉ねぎを多めに入れると食べやすい。
ライムに近い柑橘(リマ)の果汁と鶏だしを合わせたユカタン半島の伝統スープ。鶏肉、トマト、玉ねぎと柑橘の爽やかな酸味が特徴で、揚げトルティーヤチップスを添えて香ばしさを楽しむ。
重い料理の前に向く。辛さより酸味と香りが主役なので、辛い料理が苦手な人にも選びやすい。
ローストしたトマト・玉ねぎ・にんにく・チリをチキンブロスで煮立てたスープに、細切りにして揚げたコーントルティーヤを浮かべ、アボカド・パネラチーズ・メキシカンクレマ・パシーヤチリ・ライムを添えるメキシコ料理。サクサクのトルティーヤが時間とともにスープを吸ってとろけるのが醍醐味。
温かいメキシコ風スープが欲しい時向き。辛さは店で差がある。
スペイン・アンダルシア地方の冷製トマトスープ。パンを加えてとろみをつけた濃厚なクリーム状のスープで、ゆで卵と生ハムをトッピングして提供される。
ガスパチョより食べ応えがある。冷製スープが好きなら夏の定番として選びたい。
スペイン・カスティーリャ地方の伝統的なにんにくスープ。薄切りのにんにくをオリーブオイルで炒めパプリカとスープで煮込み、古くなったパンを浸して食べる農村料理。
シンプルながら深い味わい。スペイン農村料理の原点を味わいたいなら外せない一品。
スペイン・バスク地方の漁師料理。カツオやマグロとじゃがいもを一緒に煮込んだ素朴なシチュー。漁船上で作られていた伝統料理で、魚の旨みがじゃがいもに染み込む。
漁師料理らしい豪快な旨みが好きなら。スペイン料理の素朴な一面を体験できる。
アーモンドとにんにく、古くなったパン、オリーブ油、シェリービネガーを合わせた白濁した冷製スープ。スペイン・アンダルシア地方発祥で、ガスパチョと並ぶ代表的な夏の冷製スープ。
暑い季節にガスパチョの代わりに試す価値あり。アーモンドが苦手でなければ。
小麦粉の薄い皮に羊肉や牛肉、玉ねぎ、タイムで味付けした餡を包んで茹でるウズベキスタンの小ぶりな餃子。四角く切った生地を折りたたんで端をつまみ、肉のスープやヨーグルト、サワークリームと合わせる。
軽めの温かい主菜やスープが欲しいときに向く。餃子系が好きなら食べやすい。
羊肉や牛肉、じゃがいも、にんじん、玉ねぎなどを大きめに切って長時間煮込む中央アジアの具だくさんスープ。料理名はペルシャ語で「塩気のある煮込み」を意味する言葉に由来し、中央アジアから中東まで広く食べられる。
温かいスープと肉を同時に食べたいとき向き。羊肉が苦手なら肉種確認。
「液体のプロフ」とも呼ばれるウズベキスタンとタジキスタンの米入りスープ。ラム肉をカザンで炒め、にんじん、じゃがいも、トマトと煮込み、米を加えて仕上げ、酸味のあるカティックやヨーグルトを添えて食べる。名前はタジク語で「ヨーグルト水」を意味する。
重すぎない一皿飯感覚。スープだけでなく腹持ちも欲しいときに向く。
牛骨・鶏骨などを長時間煮出した澄んだスープに米粉の平打ち麺を合わせたベトナムの国民食。20世紀初頭に北部ベトナム(ハノイ周辺)で生まれ、南部に広まった際に豊富な生ハーブの添え方が発展した。
ベトナム料理の入門として最適。口当たりが軽く食べやすい。生ハーブ・ライム・チリソースを好みで加えると味が変わって楽しい。
ベトナム中部の古都フエ発祥の辛口牛肉スープ麺。レモングラスと発酵エビペーストで風味づけしたスパイシーなブロスに、丸くて太い米粉麺を合わせる。
フォーより辛くてスパイシー。辛さが得意で牛骨スープ好きなら試す価値あり。発酵エビペーストの独特な風味が強めなので、初めての人は辛さ確認を。
ココナッツミルクベースのカリーラクサとタマリンドベースのアッサムラクサの2大スタイルがある、東南アジアを代表するスパイシーなスープ麺。マレーシアとシンガポールで広く愛され、プラナカン文化の影響を色濃く受けた料理。
スパイシーで濃厚。辛さは店によって異なるため確認するとよい。
豚スペアリブなどを漢方・スパイス・ニンニクでじっくり煮込んだ、中国系マレーシア人のスタミナスープ。
肉好き・スープ好きに。漢方の香りは穏やかで食べやすい。クラン(セランゴール州)が本場。
エジプトを中心とした中東・北アフリカで広く食べられるシナノキ科の葉野菜(Corchorus olitorius、ジュート植物)。古代エジプトのファラオも食べていたとされる歴史ある食材で、細かく刻んで加熱するとオクラと同様の強い粘りが生じ、スープやソースのとろみ付けに使われる。
粘り食感が独特で好みが分かれる。エジプト料理の定番として試す価値あり。見た目は濃い緑色で、粘り感を楽しめる人向け。
イランを代表する濃厚ハーブスープ。ほうれん草・パセリ・豆類と平打ち麺を大量のハーブとともに煮込み、カシュク(発酵乳清)・揚げ玉ねぎ・ドライミントをのせた伝統料理。
ペルシャ料理の真髄的な一品。ハーブ・発酵食品好きに向いている。カシュクが苦手な場合は別添えで頼むと良い。
黒い殻を持つ二枚貝で、磯の豊かな香りと旨みが特徴。ベルギーの国民食「ムール・フリット(フライドポテト添え白ワイン蒸し)」が世界的に有名。スペインでは白ワインとハーブのシンプルな蒸し調理、トルコでは米詰めの「ミデ・ドルマ」として食べられる。貝が開いたら食べ頃のサインで、煮汁はスープのベースになる。
貝の旨みが好きなら良い。殻付きなので手間は少しある。
インゲンマメの白い品種の総称で、ネイビービーンやカネッリーニなど複数の種類がある。加熱するとクリーミーでほどよい硬さになり、フランスのカスレやイタリアのミネストローネ、トスカーナの豆料理など欧州料理に広く使われる。
やさしい豆料理が欲しいときに。腹持ちは良い。
乾燥グリーンピースを豚肉、ソーセージ、セロリ、ねぎと共にどろりとなるまで煮込むオランダの伝統豆スープ。スプーンが立つほど濃くなることもあり、冷え込む冬に体を温める定番料理として親しまれる。
寒い日のスープ主菜として選ぶ。軽いスープではなく、食事としての満足感を期待するとよい。
割りエンドウ、豚肉、セロリアック、玉ねぎ、リーキ、にんじん、じゃがいもなどを煮込む、濃厚なオランダ式豆スープ。冬に食べる国民的な一品。
前菜スープではなく主食級。冬の屋台や家庭料理で、温まりたい時に向く。
黄色い乾燥エンドウ豆を豚肉、玉ねぎ、タイムやマジョラムなどと煮るスウェーデンの伝統的な豆スープ。木曜日に食べ、マスタードを添え、デザートにパンケーキを続ける習慣で知られる。
寒い日の軽い主食スープに向く。木曜ランチや北欧フェアで見かけやすく、パンケーキ付きならスウェーデンらしさが強い。
牛肉や根菜を煮たスウェーデンの肉スープに、小麦粉や牛乳で作るクリンプと呼ばれる団子を加える家庭料理。寒い季節の素朴な一皿。
軽めの主菜スープ向き。北欧の家庭的な汁物を試したい時に。
インド太平洋で食用にされる魚。台湾、フィリピン、インドネシアで養殖・消費が盛んで、台湾では粥、スープ、煎り焼き、魚丸などに使われる。小骨が多いが脂があり柔らかい。
小骨が苦手なら無刺腹身や魚丸、粥を選ぶ。台湾では朝食向き料理も多い。
豚肉に魚のすり身をまとわせて茹でた「肉羹」を、片栗粉でとろみをつけたスープに入れた台湾・福建の小吃。台湾の夜市や食堂の定番で、麺やご飯を入れることも多い。
台湾の小吃の代表格で、安くて食べやすい。とろみスープが好きなら間違いない。
ビーツを主役にした東ヨーロッパの伝統的なスープ。深い赤紫色が特徴でスメタナ(サワークリーム)を添えて提供される。2022年に「ウクライナのボルシチ料理文化」がユネスコ無形文化遺産の緊急保護リストに登録された。
見た目のインパクトが大きい一皿。ビーツの甘みと酸味が独特で一度試す価値あり。ウクライナを含む東欧で広く親しまれる。
イタリアを代表する野菜スープ。季節の野菜・豆・パスタまたは米を入れたボリュームある家庭料理で、地方や家庭ごとに具材が異なり「これが正解」という決まったレシピは存在しない。
野菜豊富で食べやすく初心者にも安心。軽食にも主食にもなる。パスタ入りはボリュームあるので確認を。
セモリナや小麦粉を使うチュニジアの伝統的な軽いスープ。トマト・ハリッサ・香辛料を効かせた家庭的な一品で、断食明けなどにも食べられる。
軽いスープが欲しいときに。辛さ控えめ希望ならハリッサ量を確認する。
肉、トマト、ひよこ豆、香草、フリックや細いパスタを煮込むマグリブの伝統スープ。チュニジア、アルジェリア、モロッコなど北アフリカ各地にバリエーションがあり、ラマダンの食卓にもよく出る。
前菜にも軽い食事にもなる。ラム入りは香りが強め、鶏肉入りは食べやすい。
ヨーグルト、米、小麦粉、卵を合わせて作るトルコの「高原のスープ」。ミントとバターで仕上げた白いスープで、イラクやイランにも類似料理があり、温かくて酸味のある軽い一皿としてトルコ料理の前菜に欠かせない。
重い肉料理の前に合う。酸味のある乳製品が好きなら選びやすい。
ヨーグルト、きゅうり、にんにく、オリーブオイル、ディルを混ぜた冷製スープまたはソース。10世紀のアラビア料理書にも記録がある古い料理で、ブルガリアでは夏の冷たいスープとして、トルコではジャジュクとして、ギリシャではツァツィキとして親しまれる。
暑い日の前菜向き。酸味のある乳製品と香草が好きなら選びやすい。
羊や牛の頭、足、内臓などを長時間煮込むアルバニアの濃厚なスープ料理。ゼラチン質のとろみと強い肉の旨みが特徴で、にんにくや酢、唐辛子を加えて臭みを和らげ、朝食や寒い季節の滋養食として食べられる。
内臓料理が好きな人向け。初心者は具材を確認してから頼むと安心。
アサリやハマグリなどの貝、じゃがいも、玉ねぎを煮込むアメリカのスープ。生クリームで仕上げるニューイングランド風(白)とトマトベースのマンハッタン風(赤)の2スタイルが代表的。
寒い日や軽めの食事に向く。白いクリーム仕立てのニューイングランド風が定番だが、トマト仕立てのマンハッタン風を選ぶこともできる店も。貝とクリームが好きなら選びやすい。
香港・広東を代表するスープ麺。エビ入りワンタンと細い卵麺をあっさりした豚骨・エビベースのスープに入れた定番中華麺料理。
香港・広東料理の定番中の定番。あっさりしていて食べやすい。エビアレルギーに注意。
インドネシア・南スマトラ州パレンバン名物の麺料理。乾燥エビとコナッツミルクで作った濃厚スープに太い黄色い小麦麺を合わせる。
辛さ控えめのクリーミーなスープ麺。エビアレルギーに注意。パレンバン料理の定番を体験したい人向け。
20世紀初頭のハワイ・プランテーション労働者の間で生まれた麺料理。日本・中国・フィリピンなどの食文化が融合したハワイのソウルフード。
ハワイのローカルフードを体験したい人向け。ラーメンに似ているが独自の多文化融合がある。あっさり系スープ好きにも向いている。
ベルギー・フランドル地方、特にゲントに結びつくクリーム仕立ての煮込みスープ。魚または鶏肉を野菜、ハーブ、卵黄、クリームでやさしくまとめる。
ベルギー料理店で重すぎない温菜を選びたい時に良い。魚版か鶏版か確認。
トマト、レンズ豆、ひよこ豆、玉ねぎ、米または細い麺、羊肉・牛肉・鶏肉などを煮込み、小麦粉のとろみで仕上げる北アフリカのスープ。モロッコやアルジェリアで親しまれ、ラマダンの断食明けにもよく食べられる。
軽食名でも量はしっかり。断食明けの料理として出す店ではデーツや甘い菓子付きのセットもある。辛味が欲しいならハリッサを別で足す。
小麦を発酵させた酸味のある「ザクファス」をベースにした、ポーランドの白いスープ。生の白ソーセージ(ビャワ・キェウバサ)・じゃがいも・茹で卵・クリームを加えて仕上げる。ライ麦発酵液を使う「ジューレック」より酸味がまろやかで、主にイースターの時期に食べられる。
酸味のあるスープが好きなら試す価値あり。真っ赤な(通常の)ボルシチとは別物で、見た目も味も白くまろやか。ポーランド料理店ではイースター前後の季節メニューとして出ることが多い。
豚の三枚肉とトウガン・ゴボウを卵でとじた、お盆に作られてきた沖縄県那覇・首里地域の優しい味わいの汁物。
現在ではあまり作られなくなった沖縄の郷土料理。お盆の精霊迎えの行事食として体験してみたい人向け。
牛肉(仔牛肉)を野菜とともにじっくり煮込んだ北マケドニアのスープ。具だくさんでメインにもなる一品で、酢を加えて食べるのが現地流。
パン付きで軽めのランチに最適。クセがなく誰でも食べやすい。現地流にたっぷりの酢を入れて味変するのがおすすめ。
オオコウモリ(フルーツバット)を煮込んだスープ。グアムやマリアナ諸島などオセアニアの島々ではコウモリ肉がごちそうとされ、パラオでは丸ごと煮込んだスープが観光客向けの珍料理としても知られる。
見た目のインパクトが非常に強く、話のタネとして頼まれることが多い料理。ただし野生動物食であり、感染症リスクや乱獲による種の減少(グアムオオコウモリは乱獲で絶滅したとされる)が指摘されている。好奇心だけで頼むのは勧めにくく、衛生管理が確かな店かどうかを必ず確認したい。